『戦略論(1)』
・物事を成し遂げるには戦略(ストラテジー)が無ければ成功はない。
戦略とは(目標・ガイドライン)、
戦術は戦略を具現化する方法、
作戦は戦術を成功に導く具体的な施策を指す。
従って、何を目的にするかによって、選択すべき戦略が決定されるのであるが、
「戦略の失敗は戦術では補えず、戦術の失敗は作戦では補えない」と胆に銘ずべし。
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ところで、株式運用の目的については、人によってそれぞれ異なる。
『年金運用、会社経営における財務運用、
資産の分散、大きく儲からなくとも配当や株主優待期待、
一発大儲け、投資や社会勉強、ボケないため、
仲間と楽しく株談義をしたい…様々であろう。
しかし、人それぞれの目的意識は異なっても「もうけること」を目的としない投資はない。
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さて、「儲けることが目的」ということが明確でも、「どのように儲けるか」の定義が曖昧である。
(投資した資金が増えればよい)程度の、漠然とした認識では目的は達成されない。
(目的が様々)ということは、即ち、投資家の投資条件は様々。
『資金量、資金の性質、時間、経験、資質、投資技量』など、千差万別
しかも、相場環境も、「上昇・下降、水準訂正・通い相場、優良・仕手株相場」と様々。
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このように考えてくると、相場戦略は複雑・難解ということになるが、
相場の状況認識によって理解し易くなる。
戦略とは場況認識から生まれる。
まず、現在の相場が活況なのか低迷なのか。
中長期的に上昇なのか下降なのか。
大底か?天井か?中段か?。
それに対して、自分のポジションはどうか。
自分が今、(どのような方法で、どのくらい儲けたい状況か)をしっかり認識すること、
これが、戦略の第一歩である。
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よく、相場が急に変わったから失敗したなどと言っている無戦略の投資家がいるが、話にならない。
自分がどのくらいの利益を得ようかと考えて建てた戦略と
自分の持っている銘柄、株数、単価と場況を見れば、
場況の変化によって戦略は変えなければならないことは分かるはず。
自分の建てた戦略が通用しそうにもない相場に変わったならば、戦略は変更しなければならない。
或いは、自分のポジションに変化が無くとも相場は刻一刻変わっているのであり、
場況の変化に応じて、投資戦略も変化する。
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自分の目標である「これだけ儲けたい」という欲求ばかりでなく、
「絶対に、大きく損をしない」
「絶対に、損を取り返す」
「絶対に、損を拡大しない」、というものも立派な戦略である。
「しばらく、様子を見る」という答えは、戦略のなさの露呈。
場に入る前に、
『どれだけの資金で、どの程度の期間に、どの程度の利益を上げる』
という、利益計画を、事前に頭に描いておくことこそが戦略である。
(戦略なくして、成功なし)である。
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